平 学さんインタビュー(東北ジャム2018 in 福島あだたら 実行委員長/後編) | Road to 2026.3.11 Sendai

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東北ジャム 2018 in 福島あだたら

日程:2018年5月12日(土)
場所:福島県二本松市 スカイピアあだたら
主催:東北ジャム実行委員会

宮城県を出て、福島県で初の開催をした東北ジャム 2018 in福島あだたら。
スカイピアあだたらアクティブパークがオープンして間もないタイミングで、柿落としとして開催し、スカイピアあだたらアクティブパークの存在を多くの方にしっていただくきっかけになりました。

スカイピアあだたらアクティブパークを運営する一般社団法人F-WORLDは、次世代を担う子ども達に福島の恵まれた自然の素晴らしさや、福島の自然を活かしたスポーツの楽しさを伝え、福島の現状を発信すべく、「福島インドアパークプロジェクト 〜チャンネルスクエア〜」を実施しています。

そんなチャンネルスクエアの代表でもあり、東北ジャム2018 in 福島あだたらの実行委員長を務めたの平 学さんに、東日本大震災当時のことから、これまでのチャンネルスクエアの活動、そしてこれからの活動に聞いてきました。

平 学さんインタビュー(後編)

平 学(一般社団法 人F-WORLD代表理事/東北ジャム2018 in 福島あだたら 実行委員長)
北村 孝之(ボランティアインフォ)


北村:
外で遊べないから、単純に室内で遊ぶ場所をつくるってだけにしなかったのは平さんのこだわりだと思いますが、その中でちゃんとスケートボードとか、その子が真剣にやることによって、それがもしかして競技の方でプロになるかもしれないみたいなことを見据えた設計は、当初からされてたんですか?

平:
そうだね、やっぱあの当時、インドアパークって言うと幼稚園だったり小さい子どもが遊ぶ場所ってイメージだったけど、そこには大人とのコミュニケーションはないし、ただの場所だけだったんだけど、僕たちがやりたいって思ったことは、児童って18歳まで児童だし、中学生も高校生も児童って考えて、野球とかのスポーツから、スケートボードとかのカルチャースポーツを知ってもらって、体験してもらって、目標をどんどん世界に向けていって欲しいなって。

「世界はきっと楽しいから始まる」って言うキャッチコピーで、誰もがやっぱ楽しいからやって、どんどん本気になっていって、世界を目指す人が出てくるみたいな。

スケートボードは今はもうちゃんとオリンピック種目にもなったし、そこで金メダル取れるような選手が日本からもっと出ていって欲しいなって思う。

北村:
夢がありますね!

平:
自然発祥で生まれた、スポーツはたくさんあって、スケートボードはサーフィンとかスノーボードだし、スラックラインはハイラインっていう山での綱渡りからだし、ボルダリングはクライミングから。
そういった自然発祥のスポーツができる施設を作っていこうというのが、このスカイピアあだたらアクティブパークなんだよね。

北村:
それってやっぱり平さんがサーフィンが好きだったりとか、福島の自然の中で楽しむっていうことをベースにずっとやってきてて、自然から与えてもらったことを震災で改めて気付いたからこそできたものなんですか?

平:
そうだね。震災で当たり前のものが当たり前じゃなくなって、福島の波、福島の雪とか、あとは福島でスポーツ用品を売ったりして仕事になっていたわけで、なんかすごく当たり前のように、スノボのニューモデルが出て、買いに来てくれて、一緒に滑りに行こうかとか、波乗りに行こうかっていうものが、全部なくなっちゃったみたいな。
震災後はやりたくても、こそこそ行くみたいなこともあって、いやいや、それ違うでしょって。

この状況は放っておけないっていうか、今の子どもたちはどうする?って。外で遊ぶ仕事なのに、思い切って遊べないってのは苦しいし、遊べるようなきっかけを作っていこうよっていうことが、やりたいって思った想いですね。

北村:
東北ジャム2018はこのスカイピアあだたらインドアパークの柿落とし的な感じでやったんですよね、確か。

平:
そうそう、スカイピアを見つけて、ネクストステージはここだって思って、僕にまた力をくださいっていう時に、東北ジャムの話がきたんだよね。

うちを利用してくれてるのは福島市の子たちがいっぱいだから、スカイピアは遠くて行けないよーって、めっちゃ言われたんだけど、いざ東北ジャム開催したら、みんな来てくれてるじゃんみたいな。
一回来たら、ほらそんなに遠くないでしょって。次はパークにも来てねっていう感じで、それ以降来てくれる人が増えたのよ。

北村:
それは嬉しい!めちゃくちゃ良いタイミングで東北ジャムの話が来たんですね。その話が来たのはどういった流れからだったんですか?

平:
猪苗代の野外音楽堂の手伝いやった時に、蔵王の五十嵐さんに会って、昔から知ってる仲だったんだけど、五十嵐さんから東北ジャムの話が出て、ハイスタの難波くんがこっち来るタイミングで一緒に岳温泉でご飯食べて、そこでのチャンネルスクエアの話をして、ここで東北ジャムをやろうってなったんだと思うな。

北村:
そうでしたか!2013年に石巻で開催して、次に2015年に女川でやって、次の開催場所はずっと実行委員メンバーで探してたんですが、宮城県で2回やったし、そろそろ岩手とか福島でもやりたいよねって話をしてたんですよ。

平:
やるってなってからは早かったんだけど、トラブルが起こって、開催できるかどうかの瀬戸際だった時があって、みんながスカイピアに下見に集まった時に、まだ建物修繕中で、プレハブの中で話をしてたの覚えてるな。

北村:
ありましたね、これはやばいぞって。確か駐車場にめっちゃ雪積もってたんで2018年の2月とかですかね?開催の3ヶ月前ですね。

平:
いやー、あの時はもうね、俺やっちゃったなーと思って。いやもう、背負っちゃったからって言うのと、プラスここがネクストステージって言っちゃったから、そこでできないなんてなったら、嘘ついた感じになっちゃうし。

北村:
そうですよね、3ヶ月前だともうチケットも販売してたし。そんなこんなで紆余曲折あって、なんとか開催できたっていうのが東北ジャム in福島あだたらなんですよね。

平:
まあでもやっぱり、未だに東北ジャムに来てくれた人からは、「次いつやるんですか?」ってめっちゃ聞かれますね。
開催前まではいろいろあったけど、本番日は全部オンタイムで問題なく上手にやってくれたから良かったなって。

北村:
まぁ細かいトラブルはいろいろありましたけど、結構平和な感じに終わったと思います。たぶん東北ジャム史上一番問題なくできたのかなって思いますね。

駐車場にメインステージがあって、インドアパークでスケートボードとかの体験もできたり、物販エリアやフードエリアがあって、芝生の方にワークショップもあったり、コンテンツ色々あったじゃないですか、こんなに広がりができるのってたぶんここしかなくて、アクセスも駐車場もそこそこあって、子ども連れの方は車で子ども寝かしたりしながらちょっと見に来れるとか、駅からのバスもあったりとかっていう意味で言うと、結構全部が揃ってたなと思ってます。

平:
ライブステージの裏側に駐車場があるフェスってないでしょ?
で、終わった後も岳温泉で泊まっていけるみたいな。

北村:
岳温泉の存在も大きいですよね。この近さに温泉街があって、宿泊はそこでカバーできるっていうのは。

もし次、ここで開催するなら、岳温泉の宿泊とセットになってるツアープランみたいなものをちゃんと作り込みたいなと思います。2018年開催時はちょっとそこがやっぱ時間足りずにやりきれなかったので。

土曜、東北ジャムが終わって、夜に岳温泉が歩行者天国になってて、スタッフやボランティアや、アーティストもお客さんも一緒になって、そこらじゅうの店が盛り上がっている、あの絵を見ると、あーやって良かったなって、最高だなって思いましたね。

平:
またやりたいね、東北ジャム!

北村:
ですね!
やったことない場所だとなかなか大変なんですが、同じ場所だとある程度、前回のマニュアルが使えたりするので、だいぶやりやすくはなりますね。

あとはフェスに来て終わりだけじゃなくて、お土産もそうですけど、プラスアルファのものを持って帰ってもらうことが必要だと思ってて、これまで東北ジャムは震災復興のストーリーで開催をしてきましたけど、そうじゃなくて東北に来てもらって、東北の良さを知ってもらうためのきっかけが東北ジャムだっていう位置づけにすれば、やっぱり温泉に行ってもらうとか、美味しいご飯を食べてもらうとか、もう一泊して福島観光してもらって帰ってもらうっていうのが絶対必要だと思ってます。

平:
そうなのよ、観光で来て欲しいなって思ってて、線量が落ち着いたら、また自然の中で遊んでもらえるようにフォールドを作っていきたいなって思ってるんだけど、土湯温泉の女沼というところと出会って、そこの自然に一目惚れしちゃって、毎日行っても癒される。浄化される。それもちゃんと春夏秋冬の四季が全部楽しめて、アクティビティもできるし、自然体験もできるし、そこに今の活動をつなげていくっていうのがしたいなって思ってるのよ。

北村:
今やってること全部、若手に渡して、平さんの今の持ってるミッションみたいなものがなくなった時って、プライベートでこうしたいとかってありますか?やっぱりもっと海とか雪山とか自然の中にプレイヤーとしてまた戻りたいとかあります?

平:
やっぱり最終章は自分のこれまでの生き様を語りながらガイドすることかな。

女沼に古民家があるんだけど、泊まれるように改装して、沼でSUPしたり、自然の中で遊んで、そこで夜は泊まってもらって、囲炉裏とか囲みながら、美味しいご飯食べて、お酒飲んでみたいな。
お酒飲みながら、大人がわーって笑いながら楽しそうにしてたら、たぶん隣にいる子どもがそういった大人に憧れると思うのね。大人って楽しそうみたいな。早く大人になりたいっていうことをなんか、ここで家族でも友達どうしでも、来てくれればなって思う。

北村:
いいですね、そこに行ったら平さんに会えるっていう場所があることってすごい重要な気がします。

平:
いろいろ質問された時に、3.11があったからこそ、こういうことができたんだよ。ここを作った想いっていうのは、やっぱ3.11だねって言うんだけど、それきっかけでいろいろ人生変わったし、全部が繋がっていくんだなって思う。

北村:
そうですね、繋がりますね。今回このタイミングでお話聞かせてもらって、これがきっかけでまた何かやろうとかっていうのはすごく嬉しいし、仲間を増やして、それこそ次の世代にもつなげていくっていうのはやらなきゃいけないんだけど、それを楽しみながらやるっていうことがすごい大事なんだろうなと思ってて。

平:
そうだね、追い詰められた時のアドレナリンが出て、やんなきゃ!っていう状態になるのをある意味で楽しめるというか、平和だなーなんて言ってなくて、今でもまだ現場でやってるの?って人からは思われてるんだろうけど、現場で起こるそういう面白さも含めたコンテンツを作っていくのが僕の仕事なんで、これからもいろいろとやっていくと思います。

北村:
生涯現役ですね!

平:
そんな感じで突っ走ってるけど、チャンネルスクエアは福島の仲間たちとずっと一緒に活動をしてきたし、全国の皆さんからの応援があったからこそ、ここまでチャンスクの活動と継続ができてるんだなってのは忘れずに、これからも楽しみながらやっていければと思います!

インタビュー:2026年2月16日

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